しゃがみ込んで俯いている沙来…



薄暗くても顔が見えなく
ても俺には分かった…



「沙来??どした?具合悪かったのか?」


俺もしゃがんで顔を覗みこもうとした…


「ん?どした?」



沙来の髪をそっと撫でて頬に触ろうとした…



その時!!




「嫌っ!触らないでっっ!」




「…っごめん!」



手を払われたその瞬間、俺は固まった…



沙来の顔は……



両方腫れた頬…

そして腫れた瞼…

目には涙…



俺には見えた。

明らかに違う沙来の顔が…



「っ沙来…どした??なんだよ…何があった?」




俺はそっとゆっくり抱きしめた…


何があったんだよ…


誰だ、俺の沙来をこんな目に…



許さねぇ絶対。




今すぐ訳を聞きたかったが、とりあえず沙来が落ち着くまでこのままでいようと思った…