口を尖らせて黙りこんだ私を見て、夏帆は優しく微笑んだ。
「ね?凛は、自分の気持ちに従ってればいいの。先輩のこと、大好きなんでしょ?」
「………うん」
「………」
…んん?
なんか今、めっちゃくちゃ恥ずかしいことを言ったような―――。
そろ~っと夏帆の方を見ると、明らかにニヤニヤと笑っていて。
穴があったら、入りたい気分になった。
「~~っ!てか、夏帆!何か話あるんだろ!?屋上がいいって、夏帆が言ったんだからな!」
そうだ。なんだかんだで菫さんの話題になって、危うく本来の目的を忘れるとこだった。
夏帆は右頬をポリポリと掻きながら、はぁ…と大きなため息をおとした。
「…うーん……や、実はさぁ―――」
夏帆が話そうとした時だった。
バタンっ!
屋上の入口の方から大きな音がして、私も夏帆もそちらを振り返った。


