「そりゃそーだよな…」 他に誰もいないこの空間に、私の独り言が淋しく響いた。 カーテンを元に戻して、ベッドに横になる。 「………」 和弥、会いに来てくれたじゃん。 それ以上に何を望めってんだよ、私。 「………キス」 「って、何言ってんだよ…はは」 ああ。だめだな、私。 いつからこんなに欲深くなった。 以前の私なら、自分からこんなこと絶対に言わなかったのに。 自分自身に多少驚きながらも、私は自嘲気味に笑った。 聖剛さんと夏帆の関係に変化が生じたのは、それから数日後のことだった。