私の言葉に聖剛さんは何も言わなかった。 カラオケのBGMが鳴り響いているはずなのに、何故か静かに感じて、そんなことを冷静に思っていた。 私は正面を向いていたから、聖剛さんの表情が見えなくて。 だから、聖剛さんの方を見ようとした―――けど。 「ちょ――」 「…凛ちゃん」 「せ、聖剛さん」 「…俺と向き合ってくれる?」 聖剛さんの顔を見ることはできた。 でもそれは、座った状態ではなくて、私に覆い被さった聖剛さんを見上げる形だった。