gangな恋 2nd



聖剛さんの表情が一瞬だけ、硬くなった気がした。


でもすぐに口元に笑みを浮かべると、挑発的な目で私を捉えた。




「「………」」




無言でお互いを見る私たちの間に、ピリッとした空気が流れる。






「ね~ぇ!つまんないー!何か喋ってよー!」




そんな空気に耐えきれなかったのか、女の人が聖剛さんのシャツを引っ張った。




「あー、ごめん。凛ちゃんと話があるから、今日は帰って」


「えー?!なんでなんでー?!」


「ごめん、明美(アケミ)。また今度誘うから、絶対」




明美っていうんだ、この人。


聖剛さんの説得に、明美さんは渋々了解して帰っていった。