「行く予定だけど、なんで?」
『なんでって……。…あんま目立つやつは辞めろよ?』
「……じゃあ、黒、とか?」
『色の問題じゃなくてさ…。とりあえず、目立つやつは禁止』
言いたいことだけ言って、和弥からの電話は切れた。
禁止って言われても……ねぇ。
水着で目立たないって、どんなんだよ?
そして翌日。
夏帆とやって来たショッピングモール。
私は昨日の電話でのやり取りを、夏帆に話した。
「ははっ、先輩も心配性だなー」
「…んー、良く分かんないんだけど」
「まぁまぁ。よっし!じゃあ、うんと可愛いやつ選ぶか!」


