頭が真っ白になった。 ゆっくりと和弥の腕から解放されて、私は半ば放心状態で顔を上げた。 多分、真っ赤であろう私の顔。 その私の顔を見つめる和弥の顔も、赤くなっていた。 お互いに赤くなった顔は、少しずつ近づいて――― 「……ん…」 ゆっくりと、それは触れるだけのキスだった。 「…………嘘、だ」