あれから、私は綾さんのマンションへと招待された。
そして今、そのマンションを見上げている。
「…で、でかい」
なんて言うか、うん。
高級マンションってやつだ。
「ほら、置いてくわよ~」
「ぁ…はい…」
高級マンションに足を踏み入れるのは初めてで、しかも今は特攻服姿だから、なんだか場違いな気がしてならなかった。
「はい、どーぞ」
「いただきます…」
綾さんが用意してくれたのはホットミルク。
シンプルな内装に、シンプルな家具や食器―――
綾さんの雰囲気にピッタリなこの部屋は、すごく落ち着く空間だった。
「そういえば綾さん、仕事って何してるの?」
「ん~?何だと思う~?」
「えーっと……どっかの女社長?」
質問を質問で返されて、すっごくテキトーな言葉しか返せなかった。


