終業式の日。 ホームルームが終わると、私は逃げるように学校をあとにした。 誰もいない家に帰ると、いつものように特攻服へと着替えて、今日はどこに行こうか……そんなことを考えていた時だった。 ピンポーン 「………」 こんな時に誰だよ、なんて思いながら私は玄関を開けた。 「夏帆…」 突然の訪問者は夏帆だった。 夏帆は私の格好をじっと見ると、ゆっくりと口を開いた。 「………ちょっと、いい?」