『…リンか。お前…まさか今日も』


「三丁目のビルの裏、よろしく」


『あ、ちょい待てリン!』


「………何?」


『リン、お前が色んな奴警察送りにしてくれて助かるというか……仕事は増えるんだけどな?お前いいのか?毎晩毎晩、こんなことやっててよ』




電話の相手はたけちゃん。




「大丈夫だって。じゃ、よろしくね」




淡々と告げて、電話を切る。


はぁ…っとため息をついて、空を見上げる。


月明かりに照らされた白い服は、今日も少しだけ赤く染まっていた。