gangな恋 2nd



「………り、ん」




目を見開いた和弥は、聞こえるか聞こえないかの小さな声で―――。


だけど、確実に私の名前を呼んだ。




「えっ…凛、さん?」


「………」




菫さんはそこで初めて私があの凛だと認識したようだったけど、私は言葉が出なかった。


改めて和弥と菫さんが二人でいるところを見て、思ってしまったから。




―――お似合いだって。




私はただ和弥を見つめるだけで、和弥もまた私を見つめていた。


そしてその視線が私から生嶋に移ると、わずかに顔を歪めた。