gangな恋 2nd



呼び止められて、お母さんの方へ振り返る。




「お母さん?」


「…ううん、何でもない。じゃ!行ってらっしゃい!」


「……うん」




一瞬だったけど、困ったような表情をしたお母さん。


何となく…


何となくだけど、お母さんの言いたいことは分かった気がした。




「行ってきまーす」




お母さんの視線を感じながら私は玄関を出た。


―――誰と一緒に行くのか…。


多分、お母さんはそれが気になったんじゃないかな。