gangな恋 2nd



「花火だけ見に行きたいけど…。お父さん、まだ帰ってきてないしね」


「せっかくの祭なのに、休日出勤なんて災難だー…」


「本当よ。今度、本部長さん脅してみようかしら…ふふっ」


「………」




本気とも冗談ともとれるお母さんの笑顔に、言葉が出なかった。


……お母さんなら、本気でやりかねないよ。




お母さんと雑談していると、私の携帯が振動した。


メールだ。


送り主は生嶋で、家の近くまで来たという内容だった。




『了解』と返信して、私は立ち上がった。




「お母さん、そろそろ行くわ」


「はーい、気をつけてね」


「はいはーい」


「…あっ、凛……」


「ん?」