浴衣は夏帆と一緒に買いに行った。 夏帆は相変わらず浮かない顔をしてたけど、それでもやっぱり和弥のことは何も言ってこなかった。 「じゃあ、明日迎えに行くわ」 「うん、分かった」 「あ、あのさ…もしかして村上、浴衣?」 「…まぁ、うん」 「まじか…」 「なんか問題ある?」 「や、俺の問題だから…」 「……?」 何が問題なのか、全然分かんなかったけど、とりあえず浴衣が無駄にならずに済みそうだ。 こうして、私は生嶋と祭に出かけることになったんだ。