トリプルトラブル【完】

 『ねえ、あんた達。美紀ちゃんが誰を好きなのか知ってて言ってる訳?』

言ってしまってから慌てて口をふさいだ沙耶。

『あれ私……? 何ていうことを』
そして沙耶はそっと正樹の顔を伺った。


あの日の……
花火大会のルーフバルコニーの出来事を、大は思い出していた。


「そんな馬鹿な……」
大はガッカリした振りをしていた。


「だろ? 俺達だって納得行かないんだ」

直樹は今まで、交わして来たラブバトルが急に虚しく思えていた。

たから大に打ち明けだのだった。


でもクリスマスに正樹から美紀を託されたと思い込んでいた大。

内心、勝ったことを確信していた。