トリプルトラブル【完】

 秘密りで始めたトリュフ作り。

でもそれに気付いてソワソワしだす秀樹と直樹。

いくら内緒にしても、甘い香りは隠せるはずがない。
二人はそれだけで浮き足立つ。


冷蔵庫内は既に調査済みだった。


だから、今か今かと待ち望んでいたのだ。


勿論、義理チョコだと解ってる。
でも本命チョコであってほしい。


「えぇーい!!」


「たぁー!!」

一途な願いを込めて……
二階から俄か仕込みの念を送る。


(――もうこうなったら誰でもいい。

――どうか三人の中から選んでほしい。

――親父に取られるのだけは絶対イヤだ!!)

そう……
結局其処に落ち着く。


でも……
何故そうなったのかが判らない。


『大きくなったら、パパのお嫁さんになる』

そんな美紀の言葉を、軽く受け流してきた兄弟。

それが本当はどんなに真剣なものだったかなんて、知るはずもなかったのだ。