カプセルホテルの階違いに二つ部屋を取り少し休む事にした二人。
貴重品だけキーボックスに入れ、正樹は鍵のない寝室になだれ込んだ。
よっぽど疲れたのか、戸締まりもしないで深い眠りに落ちていた正樹。
目を覚ますと、横に美紀が眠っていた。
(――美紀……
なんて事を……)
正樹は戸惑っていた。
正樹が眠ってしまったことで不安になったのだろう。
頬には涙の跡があった。
正樹は抱き締めたくなる気持ちを必死に押し殺した。
無防備な美紀を抱くのは簡単だった。
でもそれをすれば、美紀を苦しめる。
美紀を愛している秀樹・直樹・大も苦しめる。
正樹はただ耐えていた。
美紀を深く愛し始めた正樹の選択だった。
『お前らー、まだ美紀はお前らのお母さんじゃないんだぞ』
優勝決定戦の朝の言葉を思い出した。
正樹はその時に気付いたのだ。
本当は美紀を妻として迎えたがっている自分に……
だから尚更苦しいのだ。
だから尚更愛しいのだ。
貴重品だけキーボックスに入れ、正樹は鍵のない寝室になだれ込んだ。
よっぽど疲れたのか、戸締まりもしないで深い眠りに落ちていた正樹。
目を覚ますと、横に美紀が眠っていた。
(――美紀……
なんて事を……)
正樹は戸惑っていた。
正樹が眠ってしまったことで不安になったのだろう。
頬には涙の跡があった。
正樹は抱き締めたくなる気持ちを必死に押し殺した。
無防備な美紀を抱くのは簡単だった。
でもそれをすれば、美紀を苦しめる。
美紀を愛している秀樹・直樹・大も苦しめる。
正樹はただ耐えていた。
美紀を深く愛し始めた正樹の選択だった。
『お前らー、まだ美紀はお前らのお母さんじゃないんだぞ』
優勝決定戦の朝の言葉を思い出した。
正樹はその時に気付いたのだ。
本当は美紀を妻として迎えたがっている自分に……
だから尚更苦しいのだ。
だから尚更愛しいのだ。


