長尾家のキッチンは朝から大賑わいだった。
三畳程の広さの中に、男女三人。
狭い狭い。
冷蔵庫に食器棚に流し台。
全部その中に入っているから、ギュウギュウだった。
手伝う約束で其処にいる秀樹と直樹。
それなのに……
此処ぞとばかりに邪魔をする。
美紀は朝早くからお弁当作りに精を出していた。
実は、その味見がしたくて集まって来たのだった。
「おっ、唐揚げ。うまそー!」
秀樹がつまみ食いをする。
それを笑いながら見ている美紀。
「兄貴だめだよ。おかずが無くなるよ」
そう言いながら直樹も手を出す。
(――もう、全く子供なんだから)
美紀は母親にでもなったような心持ちだった。
(――何時か本当の親になりたい。
――この兄弟達から母親だと認められたい。
――パパのお嫁さんになりたい)
美紀は自分が養女だと知った時、本当は嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
子供の頃からの夢が叶うかも知れないと思ったからだった。
三畳程の広さの中に、男女三人。
狭い狭い。
冷蔵庫に食器棚に流し台。
全部その中に入っているから、ギュウギュウだった。
手伝う約束で其処にいる秀樹と直樹。
それなのに……
此処ぞとばかりに邪魔をする。
美紀は朝早くからお弁当作りに精を出していた。
実は、その味見がしたくて集まって来たのだった。
「おっ、唐揚げ。うまそー!」
秀樹がつまみ食いをする。
それを笑いながら見ている美紀。
「兄貴だめだよ。おかずが無くなるよ」
そう言いながら直樹も手を出す。
(――もう、全く子供なんだから)
美紀は母親にでもなったような心持ちだった。
(――何時か本当の親になりたい。
――この兄弟達から母親だと認められたい。
――パパのお嫁さんになりたい)
美紀は自分が養女だと知った時、本当は嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
子供の頃からの夢が叶うかも知れないと思ったからだった。


