階段の右。和室の上の北と西の角部屋では、正樹と珠希の長男・秀樹と次男・直樹が二段ベッドで眠っている。
正樹はその部屋の前で呼吸を整えていた。
子供達にあくせくした姿を見せたくなかった。
血の繋がりはなくても美紀は可愛い娘だったのだ。
まさかのトキメキに我を忘れていた正樹。
何とかして親父の顔を取り戻すためだった。
子供部屋に入った途端、直樹と目が合った。
「今日から朝練三十分早いんだろ?」
正樹は直樹を促した。
直樹はハッとして目覚まし時計の上部ボタンを押し、急いで二段ベッドのハシゴから降りた。
下のベッドで手すりから零れんばかりに、大の字になって寝ている秀樹を起こそうとした。
正樹はそれを止めて、直樹を部屋から追い出した。
正樹はその部屋の前で呼吸を整えていた。
子供達にあくせくした姿を見せたくなかった。
血の繋がりはなくても美紀は可愛い娘だったのだ。
まさかのトキメキに我を忘れていた正樹。
何とかして親父の顔を取り戻すためだった。
子供部屋に入った途端、直樹と目が合った。
「今日から朝練三十分早いんだろ?」
正樹は直樹を促した。
直樹はハッとして目覚まし時計の上部ボタンを押し、急いで二段ベッドのハシゴから降りた。
下のベッドで手すりから零れんばかりに、大の字になって寝ている秀樹を起こそうとした。
正樹はそれを止めて、直樹を部屋から追い出した。


