早く黒猫取りに行きたいなぁ。楽しみは後に取って置いた方が課題が捗るんだよね。




夕方になり昨日のペットショップに行った。


「あれ?」



重たいガラスのドアを開けたら、入口のマットの上に昨日一目惚れした黒猫がちょこんと座って、こっちをじっと見ていた。



「あぁいらっしゃい。あっ!!!昨日のお客様ですね?」



私よりも2、3コ上に見える店員の男のコが近寄って来た。



「あの、猫、あそこにいますよね?」


「あぁ、なんか箱に入りたがらなくって、ずっとあそこに座ってるんです。逃げたしたり、騒いだりしないからそのままに。」


「へぇ」


「きっとお客様が自分を取りに来てくれるのを待っていたんですかね。」



クスクス笑いながら、黒猫の近くに行き手慣れた様子でそれを抱き抱える。




「はい、代金は昨日受け取ってるんで。このまま渡しますか?箱に入れますか?」




店員の男のコは私の前で黒猫をぷらーんぷらんさせながら聞いた。



黒猫はみゃーみゃー言っている。