いじわるだけど好きな人


「…お前、五月蝿い。びっくりすんだろが」
こ、こっちのセリフだ…。
「せ、先輩、帰ったんじゃないんですか…?」
立ち上がり、スカートのゴミを払いながら言う。

「ん。帰ろうと思ったけど、一応お疲れ様の乾杯?」
フッと軽く笑う。


「あ…それは…。えと、お気遣いありがとうございます。あ、でも私…。」

すまなそうな顔をして、思い切って、先にコーヒーを飲んでいる先輩に言った。

「私…コーヒー飲めないんですっ」

ブハッ…