三階廊下


するといきなり田渕先生が私に喋りかけてきた。

「遥香は好きなジュースとかないの?」


私はその質問に手を挙げながら、元気よく返した。



「コーヒー牛乳!!」





私がそういうと先生が大笑いした。私は意味が分からなくて、少し頬を膨らませながら「何で笑うんですか!?」と言った。


「ごめんごめん!!コーヒーって聞いた時、大人っぽいと思ったのにさ~。

まさかコーヒー“牛乳”だとはな。」



先生はそう言うと笑って涙を流しながらコンビニに寄った。そして私を車に残して何かを買いにいった。




しばらくして先生がコンビニから帰ってきた。

先生の持っている袋には何やらいっぱい入っていた。


先生は車に乗り込むと私の顔を見ながら袋をあさって何かを探していた。そしてよしと呟くと私に笑いかけた。




「ほら、おこちゃま!!コーヒー牛乳と肉まんでちゅよ♪」



先生はそういって袋からコーヒー牛乳と肉まんを取り出して、私の頬に当ててきた。


いつもなら「も~!!」とか何とか言い返すけど、今日は大人しく素直に「ありがとう」と言った。

先生はそんな私に少し驚いていたけど、すぐに笑顔になっていた。