田渕先生の言葉に私は大きく頷いた。この人の言葉はどうしてこんなに暖かいのかなと思った。
そしてまた泣いていると先生が「よしよし」と言いながら、私の頭を撫でてくれた。
先生のバスケットボールが私の足に寄りかかった。すると先生が立ち上がって呟いた。
「ほら、ボールも心配してるぞ。立った立った!!」
先生の大きな腕につかまって立ち上がった。
先生は私のお母さんみたいに涙を拭いてくれた。そして私の額にキスをしてきた。
私が驚いて先生の方を見ると、得意気に私に言った。
「…これで涙とまったろ?」
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