中学生活二度目の春。
私は相変わらず部活と生徒会に夢中だった。
一つ大きな出来事があったとしたら、クラス替えがあったことぐらい。
そのせいで田渕先生は違うクラスの副担になってしまった。ちょっと悲しかったけど、代わりに期限がなくなっていた。
だから転勤はしばらくない。
それが唯一の救いだった。
それともう一つ。
田渕先生が生徒会担当の一人になった。
放課後はずっと一緒にいられる。それも私の救いだった。
まだ隆平を忘れられた訳じゃない。
でも田渕先生は私の心を優しく包んでくれる。それがとても嬉しかった。