慎吾が持ってきてくれたジュースを飲んで
勉強会がはじまった。


「みぃちゃん、みぃちゃん、
 これわかる?」


彩希が数学のワークも持ってきた。


いや、これ応用問題だから
彩希には無理だよ。


「応用やんないで
 違う基礎やりなよ。」


「俺が教えてやるよ。」


「え、いいの?
 ありがとう、大ちゃん。」



それから大貴は根気強く
彩希に教えていた。
だからわたし、やめなって言ったのに。


でもわかるようになったみたいで
彩希はすっごい笑顔だ。

そして顔を少し赤くしている大貴。



わかりやすい大貴に
鈍感な彩希。
おもしろいなぁ。


んー、慎吾はどうなんだろ。

わたしの読み通りなら
慎吾も…。