すきなひと


「ようっ」


「あ、大ちゃん!おはよう」


手を引っ張った犯人は大ちゃんだ。


大ちゃんこと、木下大貴。

同じ高校で同じクラス。
高校からの友達だけど、
昔からの幼なじみみたいに
一緒にいて楽なの。
いま席が隣なんだ。



「なんで引っ張ったの?
 痛かったじゃんっ!」


「だってお前ちっこいから埋もれてんだもん。
 ドア側にくれば埋もれねぇかなって思って引っ張った。」


あ、そういえば
さっきより全然埋もれてなし、
潰されてない。



「あっ!ドア側にいればいいのかっ!
 ありがとう。」


「お前、いま気づいたのかよ。
 ったくバカだなぁ。」


いつもちびとかバカ扱いする。
そんなバカじゃないのに!