すきなひと



身を乗り出してまで俺に訴えてきた彩希が
バコーンッという音とともに傾いた。



「いったーい(泣)
 みぃちゃんなにすんの?」


叩いたのは彩希の前の席の美波。

分厚い英語の教科書とノートで
叩いたようだ。

彩希は涙目(笑)



「痛いじゃないわよ。
 うるさいよ。
 話ちゃんと聞いてなさいよ。」

「……はい。
 すみません。」


怒る美波に
涙目でしょぼくれる彩希。


いつものことだ。



美波がしっかりしてるから
彩希が天然に見えるのか、

彩希が天然だから
美波がしっかりして見えるのか。



どっちもどっちだな。