計り知れない目の前の女に、美月は言葉を出せずにいた。
探るように困惑した感情を隠せずにいると、目の前の女は小さく笑って話し始めた。
「気を悪くさせてごめんなさい。初めまして。あたしは貴女と同じ学部で二宮咲。取ってる授業もほとんど同じよ?
いつも気になってたの。こんなに綺麗な顔で素晴らしいスタイルで、しかも噂によると大会社のご令嬢。
そんな全てを持ち合わせた貴女がどうしていつも不幸の極みといった顔をしているんだろうって。
よくある物語のような闇が貴女の中にあるのかしらって。」
悪びれる様子もなく尚も笑顔で咲は続ける。
美月は頬杖を突いていた手から首を上げると、皮肉っぽい笑いを見せた。
「興味本位ってわけか」
答えてくれた目の前の相手に嬉しそうな笑顔をにじませて話し続けた。
「人が知り合うきっかけなんてそんなものでしょう?」
もっともだ。
なんとなく美月は悪い気はしなかった。
「…それで、二宮さんは、あたしの友達第一号になってくれんの?」
「咲。よろしくね、美月。」
綺麗な笑顔が目の前でふわりと揺れた。
「よろしく、咲」
それからはいつも二人で一緒に過ごした。
ただ、始終一緒という訳ではなく、お互いの時間は大切にしていたし、一人で過ごすことも少なくなかった。
探るように困惑した感情を隠せずにいると、目の前の女は小さく笑って話し始めた。
「気を悪くさせてごめんなさい。初めまして。あたしは貴女と同じ学部で二宮咲。取ってる授業もほとんど同じよ?
いつも気になってたの。こんなに綺麗な顔で素晴らしいスタイルで、しかも噂によると大会社のご令嬢。
そんな全てを持ち合わせた貴女がどうしていつも不幸の極みといった顔をしているんだろうって。
よくある物語のような闇が貴女の中にあるのかしらって。」
悪びれる様子もなく尚も笑顔で咲は続ける。
美月は頬杖を突いていた手から首を上げると、皮肉っぽい笑いを見せた。
「興味本位ってわけか」
答えてくれた目の前の相手に嬉しそうな笑顔をにじませて話し続けた。
「人が知り合うきっかけなんてそんなものでしょう?」
もっともだ。
なんとなく美月は悪い気はしなかった。
「…それで、二宮さんは、あたしの友達第一号になってくれんの?」
「咲。よろしくね、美月。」
綺麗な笑顔が目の前でふわりと揺れた。
「よろしく、咲」
それからはいつも二人で一緒に過ごした。
ただ、始終一緒という訳ではなく、お互いの時間は大切にしていたし、一人で過ごすことも少なくなかった。
