「…ふぅ」

大きく息を吐いた。
何を考えているのだろう?
数年ぶりに再開した少女に対しての感情に、自分で寒気がした。
また、日曜には顔を合わせる。
己の衝動に身震いした。
あの子は仮にも親友の妹だ。
自分勝手な衝動で傷つけていい人間ではない。

「苺ちゃん…」

吐息と共に赤く熟れた名前のような、
愛らしい少女の名前をそっと呟いた…。