今は、母の幸せを一番に考えてあげることが私にできること。
今まで一人で私のことを育ててくれた母にできること。
母の幸せを見守ること。
こんなに母を想ってくれる川北さんの存在を知ったんだから。
車は、いつのまにか家の近所を走っていた。
「一度だけ有希さんのことを送ったことがあるんだけど、ここを右に曲がるんだよね」
「あ、はい」
航也さんはやっぱり大人なんだ。
私は、やっぱり子供。
「朝の電車変えた?」
「えっ?」
「ごめん、俺のせいだね。
すごく気になっていて。俺が変えるから琴子ちゃんはあの電車に乗って」
どうしたの、突然。
「大丈夫です。もともとあの電車は少し早いんで一本遅らせたらちょうどいいんで」
「そっかー」
「…」
ちょっと待って、私が航也さんと同じ電車に乗りたいからって早めの電車に乗ってるってばればれ?
あー、自滅。
でも、私が航也さんのこと好きだったってもうばれてるから今さらばれようが…でも、恥ずかしい。
ちらっと隣の航也さんを見るけど、平然な顔をしていた。
航也さんからしたらこんな女子高生が好きとか言ってきても、どうってことないよね。
子どもが何か言ってるって程度だよね。
今まで一人で私のことを育ててくれた母にできること。
母の幸せを見守ること。
こんなに母を想ってくれる川北さんの存在を知ったんだから。
車は、いつのまにか家の近所を走っていた。
「一度だけ有希さんのことを送ったことがあるんだけど、ここを右に曲がるんだよね」
「あ、はい」
航也さんはやっぱり大人なんだ。
私は、やっぱり子供。
「朝の電車変えた?」
「えっ?」
「ごめん、俺のせいだね。
すごく気になっていて。俺が変えるから琴子ちゃんはあの電車に乗って」
どうしたの、突然。
「大丈夫です。もともとあの電車は少し早いんで一本遅らせたらちょうどいいんで」
「そっかー」
「…」
ちょっと待って、私が航也さんと同じ電車に乗りたいからって早めの電車に乗ってるってばればれ?
あー、自滅。
でも、私が航也さんのこと好きだったってもうばれてるから今さらばれようが…でも、恥ずかしい。
ちらっと隣の航也さんを見るけど、平然な顔をしていた。
航也さんからしたらこんな女子高生が好きとか言ってきても、どうってことないよね。
子どもが何か言ってるって程度だよね。

