私の気持ちが整理できないままに車は出発した。
航也さんはなにも言わず車を運転する。
私は、ずっと正面を向いていた。
「今日はありがとう」
突然航也さんが話した。
「えっ?」
「父から有希さんの娘さんが交際に反対しているって聞いていたから」
「…」
母のこと有希さんって呼んでいるんだ。
「父がすごく喜んでいたよ、本当にありがとう」
「…反対じゃなかったんですか?」
ふと思ったことを聞いた。
「相手にもよる。有希さんに会って俺も大賛成。
父は俺の母が死んでから一気に老け込んでたけど、有希さんに出会ってから急に元気を取り戻してびっくりするほど明るくなったんだよ。
だから、有希さんには感謝してる」
そうなんだー。
「俺も、父とずっと一緒に暮らしてはいきたいけどどうなるかわからないから、父を一人にすることがすごく不安だったけど、父が将来を一緒に生きていきたいって思える人ができて安心したんだ。
有希さんに父の老後を押し付けるわけじゃないけど」
「…」
私はそこまで考えてなかった。
航也さんが言うとおり、母もいつか歳がいく。
私が結婚するともしかするとそんな母を一人にする。
自分のことばかり考えていた。
母にだって母の人生がある。
親だから恋愛をしたらいけないってことはない。
娘だからって母の幸せを壊すことなんてできない。
航也さんはなにも言わず車を運転する。
私は、ずっと正面を向いていた。
「今日はありがとう」
突然航也さんが話した。
「えっ?」
「父から有希さんの娘さんが交際に反対しているって聞いていたから」
「…」
母のこと有希さんって呼んでいるんだ。
「父がすごく喜んでいたよ、本当にありがとう」
「…反対じゃなかったんですか?」
ふと思ったことを聞いた。
「相手にもよる。有希さんに会って俺も大賛成。
父は俺の母が死んでから一気に老け込んでたけど、有希さんに出会ってから急に元気を取り戻してびっくりするほど明るくなったんだよ。
だから、有希さんには感謝してる」
そうなんだー。
「俺も、父とずっと一緒に暮らしてはいきたいけどどうなるかわからないから、父を一人にすることがすごく不安だったけど、父が将来を一緒に生きていきたいって思える人ができて安心したんだ。
有希さんに父の老後を押し付けるわけじゃないけど」
「…」
私はそこまで考えてなかった。
航也さんが言うとおり、母もいつか歳がいく。
私が結婚するともしかするとそんな母を一人にする。
自分のことばかり考えていた。
母にだって母の人生がある。
親だから恋愛をしたらいけないってことはない。
娘だからって母の幸せを壊すことなんてできない。

