片思いしてます

私が、小学校の3年生の時。




父が、交通事故で死んだ。




私は、父が大好きだった。




優しくて、おもしろくて、いつも一緒に遊んでくれた。




私は、父の笑顔しかしらない。




あの日の朝も、父は笑顔で家を出た。




そして、信号無視の車にひかれてしまった。




即死。




みんなこう言った。




痛みも感じず、苦しむことなく亡くなったことは不幸中の幸いだって。




私は、小さいながらもその言葉に怒りを覚えた。




父は、痛いし、苦しい。




父の顔をみればわかる。




父の顔は、笑顔じゃなかった。




私が、顔をみればいつも笑顔しか見せない父の顔が、何も動かない。




父の悲しみが私には、伝わってくる。




母は茫然としていた。




父のことが大好きだった母。




母が号泣したのをみたのは、葬儀など何もかも終わり、家に帰り、家の片付けや私を寝かせた後、お風呂に入った母は泣いていた。




お風呂場から母の泣き声…悲鳴のような泣き声がシャワーの音とともに聞こえてきた。




私は、布団にくるまり泣いた。