「…」



母のこと、ゆっくり考えられなかった。




川北さんのことがあったから。




でも、母があの人と付き合うっていうことも、考えられない。




男と女の関係。




私にはよくわからないけど、母が父と私のことを裏切っているとしか思えない。




話し合うことなんてない。




今まで通りでいい。




母と私の2人。




この世でたった2人だけの家族。




私は、ベッドに横になりながら、母と母の恋人、そして川北さんと実和さんを思い浮かべた。




みんなそういう関係。




なんか、けがらわしく感じた。




私は、頭から布団をかぶった。