片思いしてます

バイト先に早く着きすぎた私は、お店の脇で時間がくるまで待っていた。




「咲田さん」



その時、お店の扉が開き、有川さんが出てきた。




「おはようございます」


「おはよう、早いね」


「はい」


私は、お店の中に入り奥の更衣室に向かう。



1階はお店になっているが、2階は有川さんの住宅になっている。



着替えを済ませ、お店の方に出た。




私は、掃除用具を取り出そうとする。



「咲田さん、まだ早いからコーヒーでも飲む?」



有川さんは、すでに私の分のコーヒーも用意してくれていた。



「はい」



私は、カウンターに座る。



有川さんのいれるコーヒーはすごくおいしい。




「朝のコーヒーは本当においしいね」



有川さんは美味しそうにコーヒーを飲んでいる。



私も、むしゃくしゃした気分が晴れてきた。



「有川さん、結婚とかしないんですか?」



私の突然の質問に、有川さんはコーヒーを吐き出しそうになっていた。