チャイムを鳴らす。
俺の鼓動も少しずつ速くなる。

「井上、大丈夫かな」


俺は呟く。


「もしサナちゃん出なかったらハルカのせいだからね!!!」


分かってるから…


「伊藤君、玲ちゃん…どうしたの?」


井上が無理に笑ってるのが分かった。

泣いた後が分かる。


「様子…見に来たんだけどさ…」


ぎこちない会話。
玲は黙ったままだ。


「取り敢えず、入る?」


井上の許可で、家の中に入れてくれた。


「ヤバッ!超部屋綺麗!!」


やっと玲が喋りだした。