「やっかいなことになったわ…。
よりによって月の世界にクリアちゃんがつれてかれるなんて。」

「どんなところなんです?」

「このセカイ全体が、あらゆる世界を繋ぎ合わせたもの
なのは知ってるでしょう?
月の世界は、世界が集合体に
なる前の世界をそっくりそのまま
残したものなの。」

「じゃあ…」


「とんでもない文明よ。
建物は天を埋めつくし、
乗り物は光速を越えた。
時空を操作するのも、或いは可能だった。
下手したらこのセカイごと破壊しかねない。
だからイマジンは障壁を張った。
決して開けられない障壁を。」

「それじゃ、なぜジークフリードは中に入れたんでしょう。
その世界は監視すらされてないんですか?
いままでは、どの世界にもイマジンの
目が行き届いていた。十分すぎるくらい。
なのに、一番危険な世界だけ…」



「ジークフリードに関しては分からないわ。
イマジンの力によることだけは確かだけど。

それに内側に監視者はいるわ。

でもイマジンと同様狂って
しまったかも分からない。」