イマジン

二人は少女の家をたずねた。
母と一緒に、小さなパンやさんを
営んでいる。


青年とクリアは、これまでの旅をシエラに話してあげた。
目を爛々と輝かせて、シエラは
話に聞き入った。




「ところでシエラ、この世界に
不思議な伝承はないか?
俺達は世界のかけらを探してる。伝説のあるところに
世界のかけらがあるんだ。
」

「えっ?伝説って言ったら、風のはじまる場所だよ!
お兄ちゃんの探し物も絶対ある!」


「またそんな冗談を言って。
ごめんなさいね、ロビンさん。」

シエラの母がお茶を出しながら
言った。

「いえ、シエラちゃんがそう
言うなら、十分あり得ますよ。
何か知っていますか、
風のはじまる場所について。」


「………」


母の沈黙に、ロビンは何か
触れてはいけないことだと察した。


「…すみません。
シエラ、
この街を少し案内してくれないかな。」


「いいよ。お母さん行ってくるね。」


二人が出ていくと、シエラの母は
おもむろに口を開いた。



「あの娘の父は少し変わってて、
他の方のように目的を持たずに
旅に出ているわけではないんです。
風のはじまる場所を探しにいく。
そういって出ていって依頼、帰ってこないんです。」