青空ライン





「だけど、早く治すのも治さないのもあなた次第かもね。」



あたし次第?


こんなあたしでも役に立つことができるの?



あたしは俯いてた顔を上げた。





「当たり前だけどちゃんと治ってないのに、みんなのプレーしてる所を見てやりたくなって、サッカーをしたら悪化して治るのだって遅くなる。


だからそれを止めて休ませたり、どうしても体を動かしたければ右足を使わないトレーニングを考えたりとか、


あなたのできることをすることによって早く完治できるんじゃないかな。」





「あたし…先輩が1日でも早くコートでプレーできるようにサポートしたいです。」



「先生、処置終わりました。」




「山下くん連れてきて。」




「はい」




少しすると松葉杖をついた先輩が中に入ってきた。