部室に帰ると萩原先輩しかいなかった。
『二ノ宮、無事で良かったな』
『はい、ご心配お掛けしました。』
あたしは軽くお辞儀した。
『いや無事ならいい。てか優、二ノ宮見つかったなら連絡よこせよ!』
『悪いな』
『ほんとだよ、じゃあもう遅いし帰るか』
『だな、二ノ宮も今日はジャージで帰りな。もう更衣室開いてないだろうし』
『はい、そうします!あの…山下先輩、制服…涙で濡らしちゃってすみません。
クリーニング代…』
「二ノ宮はそんなこと気にしなくていいの。俺も全然気にしてないし。」
そう微笑みながら優しく答えてくれた。
「すみません…ありがとうございます。」
「今日はもう遅いし帰る準備して一緒に帰ろ?」
「はい!」
あたしは急いで帰る準備をして、部室に鍵をかけた。
そしてさっきまで雨が降っていたのにもう止んでいて星が出ていた。
帰りは3人で部活のことを話ながら途中まで一緒に帰った。

