萩原先輩が出た後にあたしも出て部室のドアを閉めようとした時、山下先輩の姿が見えた。
その先輩の姿はどこか少し淋しそうな顔をしていたのが目に映った。
もしかしてあの給水のことかな？
それともあたしと萩原先輩と話してて、山下先輩が来た瞬間逃げて行ったことかな？
と思いながらも
きっと違う…
山下先輩の頭の中にあたしは存在しない。
きっと好きな人とか彼女のこと考えてるんだ！って思い込んで
先輩があたしがしたことであんな顔しないって決めつけて
もしかしたらって気持ちを押し殺して
あたしは部室の鍵締めを同じクラスの石川くんに頼んでドアを閉めた。
