『お疲れ。』



と先生が話しているから控えめに話す萩原先輩。



萩原先輩は苗字の通り、希美のお兄ちゃん。



中学生の頃から何度も希美の家にお邪魔してるから顔知ってるし



話したこともあるからこの中で1番頼れる先輩。



『…ありがとうございます。



あたしだけ前で話すことになっちゃってすごく緊張しちゃいました。』



『だろうな。カチカチだったし!まあ、男50人の前だしな。』



『はい…』



まだ手が震えてるよ。


手汗が…


でも終わって良かった。



『よし!新入生の顔合わせは終わり!10分後、部活開始』



『『お願いします!』』



宮川先生はすぐに出て行ってしまった。



『じゃあ行くか!さっきメールが来てたけど、明後日の帰り希美が一緒に家来いだとさ。』



『あ!聞きました。練習終わるの遅いし、物騒だから兄貴と一緒に来い!って』



あたしは攫われたりするほどかよわい子じゃないのに。



変に心配性なんだから!



『聞いてたか。じゃあその日にな。』



『はい!』



先輩たちは着替えに部室に行った。



あたしはみんなが行ってからミーティングルームを施錠して体育で使ってる女子更衣室に向かった。