みんなで「いただきます」と言うと、みんな無言で食べる。
え…もしかして…
塩と砂糖間違えちゃって大変なことになっちゃったとか?
「あの…お口に合いませんでしたか?」
あたしは恐る恐る聞いてみた。
無理して食べて貰うわけに行かないし…
「何言ってんの!杏ちゃんの手料理すっごく美味しいよ!」
と満面の笑顔で言ってくれるお兄さん。
「良かったです。」
「優は杏ちゃんに胃袋掴まれちゃったのね!」
「いや、今日初めて作ってもらった」
とまるで嫌味を言うかのように低い声で言う先輩。
「「「え?」」」
先輩のお父さんとお母さんとお兄さんは一斉に驚いた。

