青空ライン





「杏さんごめんなさいね。優がなかなか帰ってこないから誕生日だしサプライズにと思ってやってみたんだけど…」



と謝る先輩のお母さん。


あたしは首を振ってこう言った。



「謝らないで下さい。…本当のことですから」



「でも…本当にごめんなさい。」



と先輩のお母さんはもう1回謝ってくれた。



「本当に大丈夫です!あの…お口に合うか分かりませんが皆さん座って食べて下さい。あたしグラタン温め直してきます!」





あたしはグラタンを持ってレンジで温めた。



温め終わるのを待っていると後ろから抱き締められた。



「…え」



「大丈夫、俺だから。なんかびっくりさせちゃって、傷つけてごめんな。」



「先輩まで謝らないで下さい。本当に気にしてませんから。」



「嘘つき。顔見たらバレバレ」



「本当で…んっ」



先輩はあたしを自分に向けてキスした。