あたしは顔をあげてゆっくり口にした。
「…そうですよね。あたしのせいでこんなに巻き込んじゃってごめんなさい。
あたしが先輩にもう一度会いたくて、そばにいたくて部活のマネージャーに入ったばっかりに…
あの…あたし部活のマネージャーを辞めて先輩とも別れ…うー」
あたしは隣にいた先輩に口を閉じられた。
「別れねーよ。絶対にな!会社の恥?だったらいつでま家の名前なんか捨てて出てってやるよ。」
「よし!それでこそ息子だよ。杏ちゃん泣かしたら許さないからね!バレないようにこれからも付き合いなさいよ。」
あたしは人前なのに先輩に飛び込んだ。
「ぐすっ…ふぇ」
涙も我慢の限界だった。

