青空ライン




「…そんな現場1人で見て本当に辛かったな。




もっと早くここに来られなくてほんとごめんな。」




と1番最初に部長はあたしに謝ってきた。





部長が謝る必要なんてこれぽっちもないのに。




「謝らないで下さい。部長は全然…」




「俺、理科室で実験してた時、屋上にいる二ノ宮を反対側の校舎から見えたんだ。




だけど、どうしても実験で忙しくて、抜けられる状況じゃなくてすぐに行けなかったんだ。」




「そんな…今は授業を最優先して下さい。あたしは本当に先輩に受験に合格して欲しいんです。」




部長があたしのために力になりたいって思ってくれることは凄く嬉しいことだけれど




この言葉はあたしの素直な気持ちだった。