誰?
この感じたことがない温もり
山下先輩の訳ないし…
もしかして…
「部長?」
あたしは聞こえるか聞こえないかの小さな声で呟いた。
「そう。もっと俺を頼れって言ったのに、本当に二ノ宮は俺を信頼してくんねぇんだな。」
と切なそうに話す先輩。
「そんなことないです!部長のことは本当に信頼しています。でも…今は授業中ですよね?」
「もう午前中の授業は終わった!だから今は昼休み。」
え?あたしいったい何時間泣いてたんだろ。
授業も午前中の授業全部サボっちゃったし。
「そうですか…」
それから先輩はこんな目が腫れて、涙の跡だって顔洗ってないからついてるはずなのに
全然あたしの話には触れてこないで部長が今日授業でやった実験の話をしてくれて笑わせてくれたんだ。

