「部長…」 あたしあの時山下先輩じゃなくて部長だったら きっと間違いなく部長に恋してたと思う。 だってあたしの良いところをたくさん見つけてくれて 好きになってくれた。 今でも揺らぎそうだよ。 だって部長と付き合えば今のこの思いは 粉が水に溶けていくように跡形もなくなるんでしょ? 「俺はそんな人の首を絞めようとは思わないし、それはできない。だけど…」 あたしは思わず息を呑んだ。