Side 優


俺は部活が終わった後、人気のない中庭に萩原を呼び出した。



「用って何?」



萩原は俺とは目を合わさずに呟いた。



「今更聞くことじゃないと思うけど、二ノ宮のこと…好きなんだろ?」



「ああ」



萩原はそれだけ答えた。


まさかお前と同じ人を好きになるなんて思わなかったな。



それから恋愛でこんなに関係が崩れるなんてな。



「俺も二ノ宮が好きだ。これから正々堂々勝負しろ、萩原。」



「もちろん、負けるつもりなんて更々ないから」



フッと笑いながら言う萩原。



余裕な奴。




ま、俺も負けるつもりねえけど