お昼も食べ終え、また一通り遊園地を回り、気が付くと空はオレンジに。
遊ぶことに夢中になりすぎて、時間のことなど忘れてしまっていた。
高校に入ることが出来て安心したからなのか、中学の終わり頃に遊んだ時より楽しめている気がする。
時間は流れるのが早くて、時に遅くて……。
「次、何乗るー?暗くなってきたし、そろそろ締めたいとこだよね」
「ちょ、まだ乗る気かよっ」
「……由紀、まさか忘れたわけじゃ…」
「え?…あ。あぁぁ!そうだったそうだったっ、わりっ」
「なにコソコソ話してんだ?」
「えっ、な、なんにもないよ!…よし、締めはあれね!観覧車っ」
…ねぇ、もし今どこかで、私のことを見てくれているのなら。
心配しなくて大丈夫だよ?
「私、優太と乗りたい…な」
「え……」
「…ダメ?」
私は、ひとりぼっちじゃないから。

