君の隣




『もうすぐ帰ってくると思うけん、お菓子でも食べて待っちょって』




『ありがとうございます』




あたしと玲音はお礼を言って
おいしそうなお菓子に手を伸ばした。




だいたい、1時間ぐらいだろうか…



玄関の開く音がして
リビングに奏が入ってきた。





『玲音…!!!』



急いで帰ってきたのか、息があがっていた。



『奏…!!!』



2人は感動の再会を果たしてる。



『久しぶりだな!!
玲音、イケメンになっとるな』




『奏こそ。 男前になったね』



2人で褒め合いを始めた。



あたしは
その間もお菓子を食べ続けた。




『何で、夢花がおるん?』




やっと、あたしの存在に気付いた奏が聞いてきた。




『道案内した』




簡潔に答えたけど、奏の頭にははてなマークが残っている。




『夢花、いいこだね!』




玲音が何気に奏に言った。




『夢花はダメだが!俺のもんだけん!』




またそういうことを恥ずかしげもなく言って…




『え…! 2人は付き合ってるの?』




玲音は目を丸くして驚いていた。